爪爪爪

マキシマムザホルモンで唯一知っている曲です。

 

爪を一年ぶりくらいに塗った。塗りながらいつが乾いたタイミングかわからず寝れずに3時になった。表面が乾いたからと寝て翌朝ヨレていたことがトラウマだ。見ようとしてみていないアニメを見ながら、思ったほどでも面白くもないなと思いながら、この爪に色を塗りテンションを上げる行為に週に3時間程度かけることは果たしてコスパが悪いのではないかと考え出してしまう。私がほとんどネイルをしたことがないからこんなにかかっているんだろうけど。

 

こちらでは除光液以外にも除光液が染み込んだコットンが売っているのでそれを使う。除光液のシンナー臭さはないがそれを無理やり打ち消したような甘ったるいアーモンドの匂いが指先から漂ってイライラする。眠気と相まって頭痛を催す匂いだ。

 

爪への執着が幼い頃から強かった。爪が伸びる。白いところが伸びる。伸びてくると剥がしたくなる。一指剥す。他の爪の白い部分が長いのがどうしても気になる。全部剥ぐ。たまにミスってピンクのところまで剥いで深爪になる。昔母によく怒られた。私は綺麗な手をしているのに深爪だから勿体無いらしい。同時にその爪への執着を良い方向に生かせればネイリストの資格でも取れるんじゃないかと言っていた。そしてやればできると信じていた。でも大学生になって時間ができても全然やるようにならなかった。高校生までの習慣づけは恐ろしく、私は長い空き時間の使い方を知らない。小学校高学年から、時間の使い方は勉強中心に回ってきた。空き時間というのは隙間の時間。隙間の時間にニコ動でボカロ聞くくらいしかしてなかった。長時間部屋で映画を見ること、アニメを見ること、そうした時間の使い方に慣れていないから、抵抗がある。本来隙間の時間を潰すために使われるようなSNSをずっとみて結局一番勿体無い時間の使い方をする。

 

暇は悪。この世に暇が存在するはずがない。「あー暇だな」という言葉を発することに罪悪感を感じる。たとえ実際に暇だったとしても。だって世の中には絶対にやらないといけないことがあるから。それが嫌で私はズルズルと嫌いなことを先延ばしにして行動しているけど。今だって全ての課題を終えても、ボランティア先を探すっていう大仕事が残っているし。多分就職について調べ出さないといけないし。この世にやらねばならぬとされていることがなくなるなんてことはないのだ。今でこそ自己成長欲求が失われている私に、外部からの成長の圧力がなくなって、やらねばならぬことが本当に消えたなら、何をするのだろう。

 

そろそろ爪が乾いたか。でも私は人工のアーモンドの匂いが充満したまま白い布団に入りたくない。嗅覚が敏感でよかったこと、今まであるだろうか。あまりない気がする。

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